星より機材

天体写真いつまで経っても暗中模索

2021年10月

29日、広範囲で晴天が期待できそう。丁度、別件で片品に来ていたので、近場で撮影できないか探していて気になったのがスキー場の駐車場。スキーシーズン前なので空いているはずと言う事で、以前一度行ったことがある玉原に行ってみました。ちょっと道を間違えてスキー場を過ぎてしまったのですが、玉原高原中心広場と言う整地されたところがあり、視界も良く照明も全く無いので撮影場所として選んでみました。
周辺が暗いので19時には天の川が良く見える状況になったので早い時刻から撮影が出来そうな状況になりました。早々に前回右側を撮影した網状星雲の左側を前回の右側とのモザイク合成をする前提でレイアウトして撮影開始しました。

      網状星雲(NGC6992)AOO
 網状星雲左2web
      ε-160ED + Astrodon Hα(5nm)OⅢ(5nm)Filter
      ASI6200MM Pro Gain:100 Ofset:50
      Hα:5min x 14 OⅢ:5min x 15
      Mount CLUX200HDA
      Guide GT-40 Ultrastar + PHD2
      Software:PhotoshopCC、FlatAidePro、StellaImage8

      網状星雲(NGC6960 + NGC6992)モザイク合成
網状星雲モザイクトリミングTC2web
      Software:StellaImage8
最初、PhotoshopのPhotomergeで合成してみましたが、微妙につなぎ目が見えていたので今回はStellaImageを使いました。今回はこちらの方が良さそうでした。
引き続きIC1805(ハート星雲)の撮影を開始しました。月の出が23時過ぎでしたので、それまでの間、LRGBで、その後はHα、OⅢで撮影してみました。

      ハート星雲(IC1805)LRGB
ハートLRGBweb
      ε-160ED + Astrodon LRGB Filter
      ASI6200MM Pro Gain:100 Ofset:50
      L:5min x 8 RGB:各 5min x 3
      Mount CLUX200HDA
      Guide GT-40 Ultrastar + PHD2
      Software:PhotoshopCC、FlatAidePro、StellaImage8

      ハート星雲(IC1805)AOO
ハートAOOweb
      ε-160ED + Astrodon Hα(5nm)OⅢ(5nm)Filter
      ASI6200MM Pro Gain:100 Ofset:50
      Hα:5min x 12 OⅢ:5min x 12
      Mount CLUX200HDA
      Guide GT-40 Ultrastar + PHD2
      Software:PhotoshopCC、FlatAidePro、StellaImage8

撮影終了後、撤収を開始したところ鏡筒はじめ装置全体に霜が降りている状態でした。幸い反射鏡は綺麗でしたが、鏡筒の内側に霜が積もっていたので家に帰って掃除をしようと思い、そのまま車に詰め込んだのですが・・・帰宅して鏡筒を空けてみると主鏡、斜鏡が結露していて分解掃除をすることになってしまいました。対策を考える必要がありそうですね。ほかの方々は如何対応されているのでしょうか?

今は丁度満月期。でも数少ない快晴の予報なので機材を積み込む自分がいました。
実は6200のファーストライトで撮影した画像の右側の星像が若干伸びていたので、光軸調整とスケアリング調整を再度行って、その結果確認と言う事で20日午後、撮影に出発しました。広い範囲で快晴域がありましたが、ロケハンを兼ねて初挑戦の場所を選択してみました。
向かったのは乙女高原周辺。先ずは塩山から乙女高原に登って行きましたが、到着してみると携帯の感度全くなし。一人遠征なのでちょっと心配で、繋がる所まで下りて来て設置を開始しました。満月期なので空の暗さは???ですが、標高1500mm以上で月が無ければ暗そうな場所です。
先ずは試し撮りで星像を確認したところ、かなり改善されてたので、そのままナローで撮影を開始しました。
      網状星雲(NGC6960)AOO
網状星雲右web
      ε-160ED + Astrodon Hα(5nm)OⅢ(5nm)Filter
      ASI6200MM Pro Gain:100 Ofset:50
      Hα:5min x 15 OⅢ:5min x 14
      Mount CLUX200HDA
      Guide GT-40 Starlight Ultrastar +PHD2   
      Software:PhotoshopCC、FlatAidePro、StellaImage8

満月期でもナローならばと高をくくっていましたが、ナローでも新月期の方が仕上げ易いですね。何とか見られるレベルまで仕上がったのでアップします。

鏡筒の解像度が回折限界まで上がって来ていて、高精細のフルサイズセンサーとの組み合わせになるので、調整の精度を上げて行かないと仕上げた時に見えてしまいます。撮影のたびにきちっと調整して行かないと無駄足になりそうですね。今回の撮影で、今後の備えが出来たかな・・・と一安心です。

PS
今回の撮影の前に反射鏡の簡易清掃を行ってみました。何をしたかと言うと、
1、鏡筒から主鏡セルを外し、その状態で
2、エアブロウの後、Pentaxのセンサークリーナーで塵取り
3、粘着性の塵は水で濡らした綿棒を当てて溶かし、ティシュで吸い取り(複数回)
4、乾燥後、鏡筒(同じ位置)に戻す。
5、若干発生した光軸ずれは斜鏡の角度で調整。
反射鏡を外して水洗いするのに比べると完ぺきではありませんが、見た目ではかなり綺麗になったように思います。最後の光軸調整後のセンタリングアイピースから見た画像をスマホで撮影したのでアップしておきます。(鏡筒の向きは天頂)

IMG_1023

先週撮影したばかりですが、ピンポイントですが晴れそうな予想が出ていたので、10日、早々に準備をしてスタートしました。今回は埼玉県民の森。途中でハルのパパさんに連絡してみると来られると言う事でしたので一人撮影は避けられました。と言う事で。大野林道を登っていくと、あと1.7kmの所で何と通行止めに。地元の方に聞いて情報を得ようと思ったのですが、日曜日なので役所は休みだし、仕方が無いので近くの施設へ・・・あったのは堂平観測所。兎に角行ってみました。丁度、宿泊施設の管理の方が居られたので伺ってみると、昨年の台風で多くの個所で通行止めになっているとの事。芦ヶ久保から入るコースもありますが、そこも通行止めと言う事でした。
早々にハルのパパさんに連絡したところ、場所変更をご提案頂き、天候の状況から佐久に移動することになりました。(再度現地集合)秩父山中から平野に戻ってまた関越自動車道か、と思うとちょっと・・・でもまだ17時でしたので何とかなるかと再出発。
現地に着いてみると何と快晴。空も暗くて天の川も大変よく見えている状況でした。暫くするとハルのパパも来られて準備開始。今回はナローでクワガタ周辺を狙ってみました。
      クワガタ星雲周辺(Sh2-157、M52、NGC7635、NGC7538)AOO
クワガタM52バブル周辺3web
      ε-160ED+Astrodon Hα(5nm)OⅢ(5nm)Filter 
      ASI6200MM Pro Gain:100 Ofset:50   
      Hα:5min x 13 + OⅢ:5min + 13
      Mount CLUX200HDA
      Guide GT-40 + Starlight Ultrastar + PHD2
      Software:PSCC2021、FlatAidePro、StellaImage8

この領域をAOOで撮影したのは初めてでしたが、OⅢが強いのでしょうか、クワガタの爪が白い!!! と言ってもバブルはおかしくないので、こんなものなのでしょう。と勝手に決めてアップしました。
続いて馬頭星雲周辺。先週と同じような選択になってしまいました。(西を撮った後で東から登る被写体を狙う)
      馬頭周辺 LRGB
馬頭星雲web
      ε-160ED+Astrodon LRGB Filter 
      ASI6200MM Pro Gain:100 Ofset:50   
      L:5min x 11 + RGB:各5min + 4(2x2ビニング)
      Mount CLUX200HDA
      Guide GT-40 + Starlight Ultrastar + PHD2
      Software:PSCC2021、FlatAidePro、StellaImage8

夜露が大量に降って来ていて撤収時は機材全体がびしょ濡れ状態でした。山を下りて来ると佐久市内はとんでもない濃霧で運転もままならない状態。良くぞ一晩中晴れてくれたものだと感心した次第でした。
フルサイズのカメラなので、イメージサークルの端ぎりぎりまで使うことになり厳しいとは思うのですが、馬頭星雲の画像だと画面の右上の星像が円周状に若干伸びていました。帰ってから光軸を調べてみると若干ずれていたので再調整したのですが結果が分かるのは何時の事やら・・・

10月1日がコーヒーの日と言う事で、2日、コーヒー店のバーゲンに行って、久しぶりに(焙煎直後の)ブルーマウンテン(豆のまま)を購入、家に帰って早々に堪能していたところ、モカ(ハル)のパパさんから撮影のお誘いがあり、気持ちを入れ替えて準備開始。久しぶりに天候が安定して来たのでチャンスと思っていた所でしたのでジャストタイミングでした。

前回の撮影が6月でしたので4ヶ月近く空いてしまって、その間、何をしていたかと言うと、ZWOのサマーセールで冷却CMOSカメラを購入し、システムを作っていました。マルさんがカラーカメラを購入されていたのを記事で読んでいたので、悩んでいたのですが、結局・・・ASI6200MM Proにしました。
これまでは、QHY16200を使用していたのですが、センサー性能とかUSB2.0など時代を感じていたので、入れ替えと言う事です。また、フィルターはそのまま流用しています。
IMG_0988
      手前がASI6200MM Pro 奥がASI183MM Pro

と言う事で、機材を詰め込んで嬬恋に向かって14時過ぎに出発し、現地で合流させて頂きました。やっと6200のファーストライトになります。
今回は前から撮りたいと思っていて撮れなかったダイオウイカを狙ってみました。ちょっと時期遅れでしたので、鏡筒が西向きで時間制限の中の撮影となってしまいました。
      Ou4ダイオウイカ星雲周辺(AOO)
ダイオウイカ周辺web
      ε-160ED + Astrodon Hα(5nm)OⅢ(5nm)Filter
      ASI6200MM Pro Gain:100 Ofset:50
      Hα:5min x 13 + OⅢ:5min ⅹ 13
      Mount:CLUX200HDA
      Guide:GT-40 + Starlight Ultrastar + PHD2
      Software:PSCC2021、FlatAidePro、StellaImage

撮影時間が十分に取れなかった事もありますが、難しい被写体ですね。逆に言うと、短時間で良くぞ現れたって所でしょうか。追加の撮影が必須ですね。

予定はしてなかったのですが、丁度上がって来たので・・・もうそういう季節なんですね。
      バラ星雲
バラ星雲web


      ε-160ED + Astrodon LRGB Filter
      ASI6200MM Pro Gain:100 Ofset:50
      L:5min x 6 RGB:各5min ⅹ 3
      Mount:CLUX200HDA
      Guide:GT-40 + Starlight Ultrastar + PHD2
      Software:PSCC2021、FlatAidePro、StellaImage

今回、Flat 用にLEDパネルを用意したのですが、あまり合わなかったので再調整が必要になってしまいました。通常、LEDパネルはスイッチングドライブになっていてフラットに使うとシャッター速度によっては画像に横筋が入ってしまうので、スイッチングを外して定電流駆動にしたのですが、更に調整が必要な様です。今後要検討。

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