星より機材

天体写真いつまで経っても暗中模索

2017年10月

台風21号が過ぎた後、晴天が続く予報が出て、しかも新月期でしたので、ここしか無いとばかりに片品に向かいました。 温度順応に時間が掛かるので、夕刻からセットアップを開始して月の入りを待って撮影を開始しました。
前回からQHYのカメラに変更しているのでその特徴を探るテスト的な撮影と、ナローを組み合わせた撮影で予定を組んでみました。

       IC1396  LRGB
IC1396web
       FSQ130ED + F3Reducer + Astrodon GenⅡ Tru-Balance E     
       QHY16200 -25℃
       L:5min x 8  RGB各:5min x 2 (2x2ビニング)

ちょっと時季外れですが、テストと言う事で撮影条件もベーシックなところでまとめてみました。処理もおとなしく・・・

IC405周辺 LRGB
IC405周辺web
FSQ130ED + F3Reducer + Astrodon GenⅡ Tru-Balance E     
QHY16200 -25℃
L:5min x 8  RGB各:5min x 2 (2x2ビニング)

同じ構図で IC405周辺 SAO合成(そのまま)
SAOTCweb
FSQ130ED +F3Reducer + Astrodon SⅡ、Hα、OⅢ          
QHY16200 -25℃
SⅡ:5min x 8  Hα:5min x 8  OⅢ:5min x8

ぴんたんさん風にカラーマッピングしてみました。
IC405周辺SAOCMweb

なかなか思う様にはいきませんね。
ならば他の被写体と言う事で・・・

MGC1499 SAO合成+カラーマッピング
NGC1499SAOCMweb
FSQ130ED +F3Reducer + Astrodon SⅡ、Hα、OⅢ          
QHY16200 -25℃
SⅡ:5min x 8  Hα:5min x 8  OⅢ:5min x8

撮影をしてみて
 F3Reducerを使用すると画像の上下に影が入る事が判りました。勿論フラット補正
 で解消するのですが、丁度デジイチのミラーケラレのような状態で、フィルター手前
 の窓枠が影響している様です。 削って広げられるか検討中です。

 画素数が多いので仕方が無いんでしょうけど、転送時間が長いので、β-SGR動
 作とか、フラット作成に時間が掛かるのがちょっと辛いですね。

撮影場所について
 何時もの撮影場所にゲートが出来ていて入れなくなっていました。  今回は管理
 元に連絡して入る事が出来ましたが、今後は難しくなりそうです。一段下の太陽光
 パネルのところは管理者が別なので、今のところ入れて、パネルの間から狙う事
 は出来ます。

しかし二晩連続で疲れたのでした。

QSI用のナローバンドフィルターを入手してから数ヶ月も経過しているのに、まともな撮影が出来ていないと言う状況が続いています。 そうこうしている間に、新規購入したQHY16200が届き、ダークライブラリー作成とかスケアリング調整など行って、こちらも撮影スタンバイ状態で天候待ちとなっていました。
QHY専用の撮影ソフトとして「EZCAP」が用意されているのですが、β-SGRとの連携が出来ないので、ASCOM経由でMaxImDLで撮影コントロールすることで、β-SGRによるピント合わせが出来るように設定しました。 以前、ASCOMを使ったときに、USBがバッティングして動作が不安定だったのですが、事前の動作確認では問題ない様でした。

10月10日、ようやく関東南部で晴天域が広がっていたので、月が出ている中だったのですがナローバンドと言う事で割り切って、湯河原の星が山公園に行って来ました。

Sh2-154、155 SAO合成
Sh2-154,155SAOweb
FSQ130ED + 645Reducer + Astrodon SⅡ、Hα、OⅢ          
QHY16200 -20℃
SⅡ:5min x 10  Hα:5min x 10  OⅢ:5min x 20


各チャンネルのレベルがあっていない感じがするし、星の色が飛んでいるし、ノイズが多いし・・・  初めてのSAO合成なのでご容赦ください。

新規導入のカメラで最初からナローバンドはちょっとハードルが高かった様な気がします。 次回は新月期にLRGBを撮って慣れる様にした方が良さそうですね。 しかしこの新月期は台風だし、何時になったら撮影ができるのでしょうか。

PS
今回、改めてMaxImDLの設定をしたのですが、FilterWheelの設定で Focus Offset という項目があって、各色ごとに数字が入る様になっているのが気になって、ダイイチに確認してみました。 
ASCOM
β-SGRを使った場合、フィルターごとの合焦位置がミクロン単位で出ますが、フィルター間の差分をこの欄に記載しておくと、β-SGRが読み込んで補正するそうです。但し、単位はミクロンでは無くステップ数との事でした。 FSQの場合温度によるピントずれも大きいので、どれだけ効果があるか判りませんが、試してみる価値はありそうです。

どちらにしても、早く気候が安定して欲しいものです。


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