星より機材

天体写真いつまで経っても暗中模索

2016年05月


FSQ130EDにF3Reducerを取り付けて、6D冷却改造で撮影した際、若干ではありますが、四隅ののうち二隅の星像が伸び気味になっていました。F値が小さく被写体深度が下がるので仕方ないところですが、調整出来ればよいと思い、スケアリング調整できるEOSマウントに変更することにしました。
原因は光軸ずれかも知れませんが、先ずは撮影系全体のスケアリングを調整することで押さえられるかどうか試してみると言う事です。
この撮影系ではスケアリング調整する機構が無いので、スケアリング調整機能を持つEOS強化マウントを探したところ、三基光学館で扱っていたので早々に購入してきました。
強化マウント
左が今まで使用していたタカハシ製の強化マウントで、右側が今回購入したマウントになります。押しネジ引きネジによる調整機構が四か所あって、そこで調整することになります。
6Dに強化マウントを付けた状態で、マウント端面を基準にレーザーコリメーターで測定したところ、タカハシ製のマウントで若干のエラーが確認できました (原因は不明)。 先ずはこのエラーを押さえ込めるかどうか、今回購入した強化マウントに入れ替えて測定したところ、タカハシの2倍程度のエラーが確認できました。そこから調整に入り、一応、エラーの無い状態にすることが出来たので、次の撮影時に使用してみようと思います。

5月12日は昼間快晴でしたので準備を始めていたところ、モカのパパさんからメールを頂きガリバーへと向かいました。月は出てるしゆっくり充電しながら・・・なんて考えながら20時ごろに到着したときには既に6~7台の車両が準備を始めていました。
実は当日、高速に乗る直前にノートPCを忘れたのに気づき取りに帰ったので1時間程度遅れてしまったのです。でも、もし気が付かなかったらボウズですから・・・良しとしなければ。

今回はLDN673(暗黒星雲)を狙ってみました。
暗黒星雲と言うと馬頭星雲とかS字など有名ですが、昨年、Netを調べていて見つけたのが今回撮影したLDN673でした。その時は時期的に遅かったので、翌年の撮影を決めていたのですが、すっかり忘れていて、結構ぎりぎりの撮影になってしまいました。

LDN673
LDN673B補正塵取PTC2DfineVivezaWeb
FSQ130ED+QSI683(直焦点)
L画像:5分×20、RG画像:各5分×6、B画像:5分×5(ビニングなし)

これ一本に絞って月が沈んでから明け方まで続けていたのですが、まだまだ時間が足りなかったというのが実感でした。この時期、撮影できる時間帯が短いので、特に鏡筒の温度順応には時間が掛かるので早めに来てセットアップするのが肝心ですね。

現地でモカのパパさんとお話をしていたら、マルさんのお名前が出て来て、来られていると言う事なので、紹介して頂きました。(以前からブログは拝見していたのですが、お会いするのは初めて)その時に画像処理のお話など伺いましたが、ソフトウェアの機能は沢山あるのに、自分が使う機能は偏ってしまいますので、他の方の処理方法を伺うと、とても参考になります。ありがとうございました。


なかなか晴れないゴールデンウィークでしたが、4日に片品村、7日に嬬恋まで遠征してきました。
4日はモカのパパさん、おーちまさんと待ち合わせ、私は3日に現地に入っていたので天候を見ながら早めにセッティングしていたのですが、午前中の大雨、午後には打って変わって快晴となったのですが、夕刻から雲が出始めるという変化に富んだ空模様で、3人が揃った頃にはしっかり雲が出てしまい、お休みモード。
日付が変わる頃、モカのパパさんに起こされて・・・空を見たら晴れていて、早々に撮影開始となり、明け方までしっかり写せました。

さそり頭部(火星、土星)
22加算2ゴーストTC塵取2Web
Apo-Sonnar T* 2/135+EOS6D
2min x 22 ISO3200

何時も使っている6D冷却改造なのですが、冷却の電源入れ忘れで、この画像は冷却なしです。やはりホットピクセルが目立ってしまい、それをPhotoshopで消す作業が結構大変。 画角の中に土星と火星を入れていますが、特に火星の輝度が高いので、周辺への影響が大きく出てしまいました。

M8 M20
M8M20Web
FSQ130ED+F3Reducer+QSI683
L5min x5、RGB各5min x 2(ビニングなし) -30℃

ギリギリの画角に無理して入れてしまったので何か窮屈、おまけにM8が欠けてしまいました。また、多少ですが倍率色収差が出ていて、滲んでいます。RGB合成の前に、画像サイズを調整することで改善されますので、修正画像を改めてアップしたいと思っています。

小さいM8 M20
M8M20周辺Web
Apo-Sonnar T* 2/135+EOS6D冷却改造
2min x 25 ISO3200

FSQの上にガイド鏡とApo-Sonnarを乗せているので、FSQでM8 M20を撮っている間、Apo-Sonnarで撮ったところ、こんな広角になってしまいました。 後から考えてみると、90度回転させていればバンビ全体が写っていたのに・・・なんてそれこそ後の祭りでした。

7日はGPVによると嬬恋が多少風は残るが、一晩中快晴になっていたので、どうしようかと考えていたところ、モカのパパから連絡が来たので、一気に撮影モードになってしまい、早々に嬬恋に向かいました。
現地に着いてみると、4日同様に雲が出始めて、夜半過ぎに晴れ上がるという状況で、片品と同様に、モカのパパさんに起こしてもらいました。(パパさん感謝)

NGC7000、IC5067周辺
NGC7000Web

FSQ130ED+F3Reducer+EOS6D冷却改造
2min x 25 ISO3200

両日とも最初は雲に邪魔されたものの、夜半過ぎには晴れ上がって極上の夜空に出会えたのは良かったです。この時期、他のお仲間は、しらびそとかニュージーランドへと撮影に行ってらっしゃる方も居ますが、如何だったでしょうかね。これからの報告が楽しみです。

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