2016年02月
南狙い
2月10日は一日横須賀に用事があったので、その足で撮影に行く事にしていました。 幸い南に雲がないことが分かっていたので、思いっきり南を狙うと言う事で箱根~伊豆を念頭にスタートしました。
天城高原でも良いのですが、南側に水平線が見えるわけではないので、だいぶ手前ですが、湯河原の高台(星の山公園)にお店を広げました。
中央の島が大島、その手前が初島、右手が伊東市、下から伸びているのが真鶴半島と言う事で、東南の視界は抜群です。標高約600m、但し、湘南、伊豆からの光で決して暗くは無いのが気になります。方角は右の伊東市あたりが南になります。
この時期ですから、先ずはこれでしょう。
カノープス(比較明)
EOS5DⅡ(ノーマル)+EF24-105F4L IS USM(28mm) ISO 400
1min x 95コマ
しかし、何と、途中でバッテリー切れ・・・昼間、横須賀で撮影してたのが致命傷でした。 結果論ですが、6D用のACカプラーを使えばよかった。 (今回は6D使わなかったので)
今回の狙いはω星団、関東からの撮影は無謀かもしれないが、挑戦してみました。
出て来るまでの間、久しぶりのQSI683なので、スケアリングテストも兼ねて(6Dとの比較も含め)バラを撮ってみました。
バラ星雲
FSQ130ED+QSI683(直焦点)
L10min x 8、RGB各10min x 2(ビニングなし)
前回、スケアリングに若干のエラーがあったのですが、調整した結果、許容内かと思われます。(QSIは調整機構が無いので、マウントを外してアルミホイルを挟み込んで測定の繰り返し、と言った気が遠くなるような作業をしています)
画質的には6Dと比較して、星の色乗りが良さそうです。
結構まともに撮れたので一安心です。
と言った所で、本命に・・・
ω星団
FSQ130ED+QSI683(直焦点)
RGB各10min x 2 (ビニングなし)
これだけの低空を狙うのは初めてだったので、色々と勉強になりました。 L画像が全滅だったのですが、幸いRGBは何とか撮れていたので、それからの合成です。 それでもボケボケだし、ガイドも流れてるし・・・ バラを撮ったのと同じシステムですよ。
兎に角シーイングが悪過ぎてガイドエラーを押さえ込めない状況。 PoleMaster使っていたのでノータッチの方が良かったかも知れないです。 更にガイドが良さそうな画像を持ってきても、画面全体でゆがみが発生していてコンポジットすると部分的に星が伸びてしまう・・・と言うような恐ろしい状況が発生。
色々対策を考えてみても、南半球の天体だと言う事を思い知らされたのでした。
銀河の季節
タイトルにも書きましたが、系外銀河を撮影する機会が多くなる時期になったので、FSQで撮れそうなところを狙いに富士山麓に行って来ました。 ただ天候との関係で2月5日の夜の出撃となり、翌朝用事が入っていたので、どの程度時間がかけられるかちょっと心配・・・と言った状況でスタートしました。 尚、今回もモカのパパさんとご一緒させて頂きました。
鏡筒はFSQ130EDと言う事で650mmでちょっと短いので、カメラレンズ用Extender(Canon ExtEF1.4xⅢ)を使用し、910mmとして撮影してみました。 実はこの組み合わせは昨年夏にペルセウス座二重星団の撮影に使っていて、結果、良さそうだったので再度使ってみました。
M81、M82、NGC3077
FSQ130ED+ExtEF1.4xⅢ(910mm)
EOS 6D冷却 LPS-D1 ISO1600
EOS 6D冷却 LPS-D1 ISO1600
5mx16
結果から言うと、露光時間不足でした。( 欲張って被写体2つ狙った為)
時間的に余裕を持って撮影に入らないとロクなことがない、という例ですね。また、焦点距離が伸びた分F値が上がっているんですよね。当然のことなんですが・・・
しし座トリオ
FSQ130ED+ExtEF1.4xⅢ(910mm)
EOS 6D冷却 LPS-D1 ISO1600
EOS 6D冷却 LPS-D1 ISO1600
5mx16
解像度的には前回(昨年夏の二重星団)の方が良かったと思います。 シーイングの違いかもしれません。 ところで今回撮影した2画像のうち、しし座の方の画像に何か光線ノイズが入ってしまいました。近くに輝星がある訳でもなく 原因不明なんです。地上光でしようか???
実は今回の撮影の直前(2月2日)にまほーばの森でHαフィルターのテスト撮影をしてきたのですが、除雪されている駐車エリアが限られていて、近くの街路灯が消えず(管理人の方は22時に消えると言っていたのに)被写体がSh2-240と言う事もあって、まともに写りませんでした。
と言う事で、PoleMasterの極軸調整練習となってしまいました。慣れないせいか調整に掛かる時間はさほど変わりませんでしたが、極望を覗きながらの調整が無い分と、精度が上がる分は明らかに良くなっていると思います。