星より機材

天体写真いつまで経っても暗中模索

2月23日にこの新月期2回目の遠征として朝霧高原に行ってきました。 この時期、長焦点で銀河を狙う機会が多い訳ですが、日本だとジェット気流とか季節風などによるシーイングの悪化で解像度が上がらない状況が多いですね。そこで星ナビにも紹介されていたラッキーイメージングを試してみようと思ったのですが・・・ 初めての撮影なので要領が掴めず、手探り状態でした。

カメラはUSB3.0に対応しているASI183MMProを使用し、前回撮影したM82を同じ光学系(FSQ130ED+EFExtender2xⅢ)で撮影することにします。先ずはL画像を3秒露光で1000枚撮影する設定にして、短時間撮影なのでGain270/Offset10でスタートしました。

1000枚の中から良好な画像を如何に選ぶかがポイントになると思いますが、先ずは星ナビの宇都さんの記事を参考にステライメージの評価値で処理を進めてみました。ところが・・・
       評価値上位170枚をコンポジット(トリミング)
170H加算TC
       評価値下位170枚をコンポジット(トリミング)
L170L加算TC
結果的に殆ど差が出ませんでした。と言うか下位の方が良く見える部分もあるくらいです。そこで各画像を見比べていくと、画像の歪みが3次元(X、Y、Z方向)で発生している様なので、判定の方法は相当手ごわそうです。分かりやすい様に60枚の画像をコマ送りの動画にしてみました。

https://youtu.be/UQaUQ1ALhXo

M82のすぐ下の恒星基準でコンポジットしてありますが、恒星自体の解像度の変化だけでなく恒星間の距離とか画像の倍率など変化していて、「これほど動くの?」と思う程で、これらの画像を加算して良く作品が出来ると思ってしまいます。

勇んでラッキーイメージングに挑戦してみましたが、ハードルは高そうです。

ところで通常の撮影も併せて行いましたのでアップします。
       M101
LRGBTC
       FSQ130ED+ExtenderEF2XⅢ
       ASI183MM Gain:270 Offset:10 -20℃
       L:5min x 15 RGB:各5min x 5

先のM82の撮影中に、徐々にシーイングが悪化して来ていた後の撮影なので、締まりのない画像になってしまいました。 AOと言った手段もありますが、兎に角、もう一度考え直してみた方が良さそうです。




先月は貴重な撮影チャンスを一日逃してしまったので、今月は逃すまいとちょっと早いのですが18日に撮影遠征してきました。今回は系外銀河撮影用として1インチセンサーの冷却カメラ(ASI183MMPro)を新調してそのファーストライトになります。
IMG_5872
簡単に使用状況を説明しますと、
1、USB3.0のカメラになりますので安定して動作させる為にケーブルの途中にリピーターを入れてあります(写真左のUSB接続部分)。因みに、ケーブル全体が3.5mになり、規格の3mを超えてしまいますので、リピーターを入れないとUSB2.0接続になっている時がありました。(リピーターの代わりに3.0のハブでも良いと思います)
2、このカメラはGainとOffsetが設定できますので、Offsetの調整でダークなしにしようかとも思ったのですが、意外と熱雑音の影響が出て来たので、ダーク減算は行うことにしました。
32平均
       Gain:0 Offset:10 -20℃ 600Sec
3、今回は通常の長時間露光(5min)なので、Gain:0(ダイナミックレンジ最大)を選択しました。今後、調整の余地はありますが、例えばラッキーイメージングの様に短時間露光の場合はHigh Gainになるかと思います。
4、EOSマウントを使用していますが(EFExtenderを使用するので)、カメラ+マウントアダプターの状態でスケアリング調整(レーザー光による)を行いましたが、ほぼ合っていて調整不要でした。またバヨネットの強度も十分で、ぐらつきはありませんでした。(たまたまかも知れませんが)

と言う事で銀河狙いの撮影を開始しました。日没後早い時間帯(19時頃)はかなりシーイングの悪い状況でしたが、徐々に良くなってきたので20時頃から撮影を開始しました。夜間には比較的安定してきましたが、結果を見ると、解像度の高い画像に悪い画像が混じっている状態でした。(時々悪化するという状況の様です)
       M82
M82web
       FSQ130ED+ExtenderEF2XⅢ
       ASI183MM Gain:0 Offset:10 -20℃
       L:5min x 15 RGB:各5min x 4

       M51
M51web
       FSQ130ED+ExtenderEF2XⅢ
       ASI183MM Gain:0 Offset:10 -20℃
       L:5min x 14 RGB:各5min x 4
       
今回の処理プロセス
 ダーク減算、Flat補正、コンポジットをStellaImage、強調 カラー調整をPhotoshop
 シーイングはそこそこでしたが、良いと言う程では無かったので、標準的?ちょっと
 地味?に仕上げてみました。

昨年のCANPの懇親会で出た話題の中に、「最近の高解像度鏡筒と高精細高解像度センサーを組み合わせれば小型高性能高倍率の撮影系が出来るので、前世代の大型鏡筒にフルサイズセンサーは要らない」というのがあり、それを実践してみたのが今回のシステムです。確かにそう思いますけど、長焦点は気流の影響が大きいですよね。と、言う事で、USB3.0の高速IFを生かして、次回?はラッキーイメージングに挑戦してみますかね。

1月の新月期に1日くらいは撮影できるだろうと思っていたのですが全く晴れず、この日を逃したら成果が無くなってしまうと思い、季節風の中朝霧高原に行って来ました。時期的に銀河狙いなので、光学系はFSQ130EDに2倍のEFExtenderを付けて焦点距離を1300mmに設定。風は深夜に収まることを期待していたのですが、結局、収まらずボロボロの撮影結果になってしまいました。

まっ、こんな時もありますね・・・

月が沈むのが11時頃なので鏡筒の温度順応させる間にちょっと撮影してみたのですが、ガイドが風で暴れまくっている状態でしたが、月が沈むころには多少収まって来たので撮影開始としました。

       M97、M108
M97、M108web
       FSQ130ED+ExtenderEF2XⅢ
       EOS Ra  ISO1600  
       600 Sec x 11

引き続き撮影を始めたのですが、車の中でも風が分かるほど吹いて来てしまい、一応撮影はしましたが・・・

       M106
M106web
       FSQ130ED+ExtenderEF2XⅢ
       EOS Ra  ISO3200  
       600 Sec x 16
       トリミングあり

星は伸びてしまうし、解像度はボケボケだし、撮影の実績として記録しておきます。
尚、この時のフラット画像を見ると、前回発生していたセンサーの窓枠による蹴られは発生していませんでした。センサー直前の光学系がExtenderでしたので、像側テレセントリックになっていたものと思われます。

       フラット画像
Flatweb
今回はRaの本格的な撮影にはなりませんでしたが、ぼちぼち進めていきたいと思います。

※2月5日追記
今回の処理プロセス
 ダーク減算なし、DPP現像、StellaImageでFlat カブリ補正、Photoshopで強調 カラー調整

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